仕事が遅い…
日々の業務の中で、
- 一生懸命、仕事をしているのに捗らない
- 残業時間が多くなってしまう
- 同じ作業をしているのに、他の人の方が早い
などと悩んでいる人は多いです。
その原因は「仕事へのこだわり」かもしれません。
もちろん、こだわって仕事をすることは良いですが、“余計な”こだわりは不要です。
現役IT企業勤務の筆者が、こだわりすぎて仕事が遅い人の特徴・対策をご紹介します。
こだわりすぎて仕事が遅い人の特徴5選
こだわりすぎて仕事が遅い人の特徴として、作業に対する目的を理解できていないことが挙げられます。
作業の本質的な目的を理解していないため、不必要な部分に時間を費やしてしまいます。
例えば、SIerのSEとして、とある企業のシステム開発を担当しているとします。
その企業の主な要望は「効率的で使いやすい在庫管理システム」の構築です。
しかし、SIer側が最新技術や複雑な機能に魅了され、これらをシステムに組み込むことに注力してしまった結果、システムは技術的に高度になるものの、「効率的で使いやすい」というユーザからの要求に応えられません。
本来注力しなくて良いところに時間をかけて、さらに手戻りが発生するというパターンです。
この本来の目的から外れた努力が、プロジェクトの進行を遅らせる原因となります。
目的を理解せずに品質や細部にこだわることは、効率を下げ、時間の浪費につながってしまいます。
ある程度大きめのタスクがある場合に、
- 時間がある時にやろう
- まとまった時間で一気に資料を作ろう
- 時間ができたら片付けよう
などと考える癖がある人は、要注意。
日々仕事をしている中で、そういったまとまった時間が来ることはほぼありません。
また、まとまった時間が取れて着手したとしても、事前に確認しておくべき情報の抜け漏れに気づき、結局その時間を作業に充てられないなんてことも。
集中力の観点からしても、まとまった時間で一気にやるのはなかなか難しいです。
まとまった時間を待っている人は、なかなか作業着手までに辿り着かず、納期だけが伸びてしまいます。
完璧に仕上げることに対してこだわりを持ってしまい、過剰な品質管理をしてしまうことも、仕事が遅くなる要因です。
特に
- 過度な事前準備
- 過度な資料作成
などは、よく見るケースです。
例えば、内部メンバ向けの報告資料なのに、言葉一つ一つの正しさや表現の精査にこだわって、過剰な時間を費やすことなどが挙げられます。
これは、報告という目的から逸脱した行動であり、結果的に提出の遅延を引き起こす可能性があります。
正直、仕事における完璧主義は「自己満」でしかないです。
「完璧に仕上げた!」という満足感が、仕事の達成感に直結してしまっている要注意パターンです。
仕事では、小さい決断・判断の積み重ねです。
誤った判断をしたくない…とこだわりすぎて、時間をかけ、仕事が遅延するということもあります。
例えば、プロジェクトで課題が発生した際に、決断を下すのに時間をかけすぎてしまうといったことがあります。
決断を遅らせる毎に期日は近づいていきますし、時間を空ければ空けるほど顧客の期待値が高まります。
自分の首を自分で絞めることになり、結果的にプロジェクト全体の進行が遅れます。
サクッと判断して、誤っていたら軌道修正といった形で、トライアンドエラーで進めることが望ましいです。
仕事が早くなるだけでなく、より良い形の結果に近づくことができます。
他の人からのフィードバックやアドバイスの受け入れが困難な人は、残念ながら仕事が遅い傾向があります。
自分の方法や考え方に非常に固執しており、他人からの提案や新しいアイデアを受け入れることができないからです。
例えば、もっと早く作業を完了させる方法があったとしても、今までの自分流の方法を重視し、無駄な時間を使ってしまうわけです。
また、そういった人には徐々に周りもアドバイスをしなくなり、結果的に能力開発の機会を大きく逸します。
もちろん自分の考えを持つことは大切ですが、それと同じくらい柔軟性も重要です。
自分の考えは持ちつつも、他の視点やアプローチも受け入れ、最適解を作っていく姿勢が望ましいです。
特に、経験の少ない若手こそ、大事にすべき考え方です。
こだわりすぎて仕事が遅い人を卒業するための対策
作業の目的をはっきりさせ、それに基づいて作業を進めるというのは、仕事の基本です。
とはいえ、この基本ができていない人は多いです。
作業を開始する前に
- この作業の目的は何か?を考える
- その目的を書き出す(言語化する)
といったことをして、目的を理解することを癖づけましょう。
作業の方向性が明確になり、不要な作業や細部への過度のこだわりを減らすことができます。
また、目的は作業の依頼主のニーズとも言い換えることができます。
上司に資料作成を頼まれた場合、
- この資料はいつ、誰が、どのように使うのか
- 何を説明、もしくはアピールしたい資料なのか
などのニーズを理解することが、目的を理解することに繋がります。
また、作業を実施している中でも「目的からずれていないか?」は適宜確認するようにしましょう。
タスクの優先順位を正しくつけることができれば、作業効率はグッと上がります。
限られた時間とリソースを最も重要なタスクに集中できます。
業務の優先度の付け方は、大きく分けて4つあります。
- 重要かつ緊急
- 重要かつ緊急ではない
- 重要ではないかつ緊急
- 重要ではないかつ緊急ではない
緊急度に惑わされて、③を優先順位を高く位置付けて実施する方もいますが、③④はそもそもやらなくて良いのでは?と一度考え直すべきです。
タスクはできるだけ細分化し、スキマ時間を有効活用してコツコツ進めましょう。
大きな一つのタスクを小さい複数のタスクに分解することで、結果的に作業効率が良くなります。
具体的には、一つの作業を
- 着手
- 本作業
- 見直し
の3つのフェーズに分割して取り組むのがオススメです。
腰が重く、ついつい期日に対して作業着手が遅れてしまう人は「まずは着手をする」のフェーズを作りましょう。
着手することで、その作業で必要になるタスクやスケジュール感などの全体感を把握できます。
計画的な作業遂行に繋がりますし、何より自分が何をやるべきか明確になるので、その後の作業に取り掛かる心理的ハードルが低くなります。
また、細かく分割することで集中力を保ちやすいというメリットがあります。
集中力を保てると言うことは、結果として作業効率も上がりますし、作業品質も上がるというわけです。
例えば、資料作成という作業がある場合、
- 事前の情報収集(着手)
- 構成検討(本作業)
- 資料化(本作業)
- 最終調整(見直し)
などに分解するいった具合です。
仕事の早い人は、タスクの分解が上手。
隙間時間があれば、分解した小さいタスクを1つ終わらせて、それの積み重ねであっという間に仕事が終わっている印象です。
長時間労働や残業が「努力」として評価されていた時代とは異なり、現在は「生産性」が求められる時代。
成果が出ない長時間労働は、一昔前は労ってもらえたかもしれません。
しかし、これからの時代ではシンプルに「仕事ができない人」の烙印が押される可能性が高いです。
「完璧」よりも「十分良い」を目指し、適切な品質を保ちながらも迅速に作業を進めるバランスを見つけることが重要です。
例えば、下記の2人が居る場合、後者の方がビジネスパーソンとしては望ましいです。
- 完成度70%の資料を1週間後に提出する人
- 完成度50%を3日後に提出する人
正直、いきなり完成度70%を出せるのはほぼ稀で、正直3日後でも1週間後でも50%くらいのアウトプットしか出ないこともあります。
また、小手先のテクニックとなってしまいますが、スピード感は演出することも可能です。
例えば、資料提出の納期があった場合、
- 「水曜日中に提出します!」と言って、水曜日19時に提出する人
⇨ 提示期限ギリギリに提示する人という印象 - 「木曜日に提出します!」と言って、水曜19時に提出する人
⇨早めに提出してくれたデキるビジネスパーンという印象
こまめに依頼主と期待値を擦り合わせつつ、自分でコントロールできる部分があることも意識しておきましょう。
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こだわりすぎて仕事が遅い人
まとめ
今回はこだわりすぎて仕事が遅い人の特徴や、それを卒業するための対策をまとめました。
仕事の効率を上げるためには、こだわりを適切に管理し、目的とゴールを明確にすることが重要です。
完璧主義や細部への過度な集中を避け、優先順位をつけることで、効率的にタスクを進めることができます。
また、時間をかけることが良いこととは限らず「生産性が求められている」ことを理解しましょう。
この記事を参考に、日々の仕事を効率をブラッシュアップしてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。