ホワイトな営業職ってある…?
営業職は、その人の成績が会社の業績に直結するため、とても重要な役回り。
その一方、周囲からのプレッシャーも強くなりがちです。
営業職で働いている人の中には、
- ノルマ達成のプレッシャーがストレス
- 長時間労働が辛い
- 風通しが悪く休みも取れない
など、ブラックな働き方をしている方もいるのではないでしょうか。
時には、営業職を辞めたい..なんて思うことも。
しかし、一度営業職としてキャリアをスタートした手前、このスキル経験をリセットするのは惜しいもの。
ホワイトな営業職なんてあり得ない?
と思いつつも、少しでもプレッシャーを感じにくい営業職はないものでしょうか。
この記事では、現役SIer勤務の筆者が下記について解説します。
- 営業職の退職動機
- ブラック企業の特徴
- オススメのホワイト業界
- 私たちが5年間務めるSIer業界の営業スタイル
ホワイト業界の営業職:
営業職の退職動機は?
日本労働調査組合が全国の20~49歳で会社員の男女531名を対象に「営業職の退職動機に関するアンケート」を実施。
その調査によると、「営業をしていて辞めたくなった理由を教えてください」という質問に対して、
- 第1位:給料が安い(32.4%)
- 第2位:長時間労働(30.1%)
- 第3位:モチベーション維持(29.4%)
という結果となっています。
給与や労働時間といった条件面が、退職を考えるきっかけになっていることが分かります。
「営業職をしていて辛かったことを教えてください」という質問に対しては、
- 第1位:ノルマ(36.3%)
- 第2位:お客様の理不尽さ、クレーム対応(8.8%)
という結果となっています。
ノルマが圧倒的。どこまでも数字に追われる営業職の辛さ、大変さが伺えます。
ホワイト業界の営業職:
ブラック企業の5つの特徴
続いては、ブラック企業の特徴について見ていきましょう。
一般的に「ブラック企業」に分類されるのは、下記特徴のある企業です。
- 営業ノルマが厳しい
- 長時間労働
- 有休が消化できない
- 給与が低い
- 勤続年数が短い
あなたが勤務する企業は、当てはまっていないでしょうか?
上述したアンケート結果でも、営業職で辛かったこととして圧倒的1位となった「ノルマ」。
ノルマを達成することは、営業にも企業にも重要です。
その一方で、ノルマ達成に比重を置きすぎてしまうと、営業パーソンや組織を疲弊させてしまいます。
特に管理職にとっては、チームのノルマ達成・未達成が自身の昇進や処遇に直接的に影響。
そのため、配下の営業パーソンに過度なプレッシャーを与えてしまうことがあります。
ノルマは、営業の仕事を効果的に進めるためには重要ですが、同時に営業パーソンの心とキャリアに大きな影響を与えるもの。
- ノルマのプレッシャーをどう管理するか
- そしてキャリアをどう築いていくか
というのは、営業パーソンにとっては大きな課題となります。
ノルマ達成を重要視しすぎている組織は要注意…!
営業職の退職動機としても上位に上がっている「長時間労働」。
残業時間が多いと、ノルマ達成の精神的なプレッシャーに加え、体力的にも辛いです。
特に、営業職は成果を上げるために、多くの時間を顧客とのコミュニケーションやセールス活動に費やします。
仕事量が増えると、
- 顧客訪問準備
- レポーティング
- 事務作業
などの仕事負荷も上がり、残業が発生しやすくなります。
また、夜の接待など顧客の都合に合わせて仕事をしなければならず、スケジュールが不規則になりがちです。
まして、こういった残業時間を「努力」として捉えられる企業文化がある場合は、なおさらブラック企業気質です。
生産性が求められる現代では、いかに短時間で成果を上げるかが重要。
休む時は休む、というメリハリがつけられるかは、働き方に大きな影響を与えます。
- 仕事量が多く休暇が取れない
- 風通しが悪く、休暇取得を言い出しにくい
- 周りがみんな休暇を取っていない
などといった場合は、要注意。
上司こそ率先して休暇を取り、部下が取りやすい雰囲気作りをして欲しいものです。
有休を利用することで、家族や趣味、リラックスに時間を充てることができ、健康的なバランスを維持できます。
有休はサラリーマンの権利です!
営業職の退職動機として1位の「給料が安い」。
ノルマもあって、残業もあり、有休も消化できない。
そうなると、せめて給与だけでも高くあって欲しいものです。
生活のための仕事ですから、給与が十分でないと
「辛い思いまでしてなんで働いているんだ?」
と思ってしまいますよね…。
給与はモチベーション維持のための重要な要素です。
一概にはいえませんが、平均勤続年数が極端に短い企業は要注意。
条件面や環境面の何かしらの理由で「この企業では働き続けられない」と人材が定着せず、勤続年数が短くなっている可能性があります。
しかし、IT業界やコンサルなど、自身のスキルアップのための転職が一定の割合を占めるケースもあるので、あくまで参考です。
ホワイト業界の営業職:
オススメのホワイト業界
一般的に、ホワイト業界としては下記の業界が挙げられます。
営業が比較的楽な業界
①メーカー(化学・食品・自動車など)
【化学】
旭化成、大陽日酸、三菱ケミカル、三井化学、住友化学、北越化学工業、東ソー、昭和電工、宇部興産、日立化成、カネか、クラレ等
【食品】
味の素、キッコーマン、明治、森永、キューピー、ヤクルト、カルピス、江崎グリコ、日清オイリオなど
【自動車】
トヨタ自動車、ホンダ、日産、マツダ、スズキなど
②インフラ(電気・ガス)
東京ガス、大阪ガス 、東邦ガス、西部ガス、静岡ガスなど引用元:職プラ
③IT業界
NTT系列、KDDI系列、富士通系列、NEC系列、パナソニック系列など
比較的業界のプレイヤーが限られている、法人向けの営業であることが分かります。
今回は、実際に私たちが働く③IT業界(SIer業界)の営業にフォーカスして紹介します。
ホワイト業界の営業職:
SIer業界(IT業界)とは
SIer(エスアイアー)とは、System Integrater(システムインテグレーター)の略称です。
顧客企業のシステム開発や保守・運用を受託することを生業としています。
顧客側のシステム開発ニーズに対して、それを実現するための人手を提供し、コンサルや設計、開発、運用などを行います。
例えば、勤怠管理システムを開発したい!という顧客がいる場合、勤怠管理システムにノウハウのあるエンジニアをアサインすることでシステム開発を支援します。
SIer業界についてもっと知りたい方は、下記をご覧ください。
最近話題のsananやSalesforceといった自社製品をクラウドで提供する会社はSaaSと呼ばれ、SIerとは違う業態です。
SIer業界の方がノルマは緩いですので、今回はIT業界の中でもSIer業界に絞って解説します。
ホワイト業界の営業職:
SIer営業がホワイトな理由
SIer営業がホワイトな理由は下記の通り。
先ほどのブラック企業の特徴とは、真逆の特徴を持っています。
- ノルマが緩い
- 残業時間が少ない
- 有休消化率が高い
- 給与が高い
- 勤続年数が長い
それぞれについて見ていきましょう。
SIer営業はBtoBの営業で、下記の特徴があります。
- DXの波でニーズが旺盛
⇨ ニーズが高い - 業界として参入障壁が高い
⇨ 既存のSIerが優位 - セールスサイクルが長い
⇨ 予算目標は半期単位など長め - 顧客との長期的な関係性が重視される
⇨ 金額大きいので今月買ってくださいは無理
このような特徴から、ノルマが緩いです。
緩いというと語弊がありますが、がむしゃらにノルマを達成することよりも、戦略性・計画性が求められます。
詳しくは、下記にまとめています。
業種別の残業時間と比較すると、SIer営業は残業時間は少ない傾向にあります。
dudaによると、業種別残業時間は下記の通り。
残業時間/月 ※ | 職種名 |
---|---|
26.5 | 人材サービスの営業 |
25.2 | 金融業界の法人営業 |
24.7 | 広告/メディアの営業 |
24.3 | 総合商社の営業 |
24.1 | 食品/消費財メーカーの営業 |
21.6 | IT/通信/インターネットの営業 |
また、SIer業界は、テレワーク環境が最も整っている業界とも言えます。
営業職でもテレワークが一般的なものになっています。
テレワークができると、通勤時間が無くなるため、実質的な仕事の拘束時間がグッと減ります。
私も週の半分はテレワークをしています!
注意点を挙げるとすると、システムに障害はつきものなので、 突発的な障害対応を強いられることはごくたまに発生します。
その場合、瞬間風速的に労働時間が増えることも。
ただ、復旧作業に現場で当たらないといけないSEよりかは、そのリスクは低いです。
厚生労働省の調査によると、一般的な有休消化率は、50%台。
令和3年の 1 年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数を除く。)をみると、労働者
引用元:厚生労働省 令和4年就労条件総合調査
1 人平均は 17.6 日(令和3年調査 17.9 日)、このうち労働者が取得した日数は 10.3 日(同 10.1
日)で、取得率は 58.3%(同 56.6%)となっており、昭和 59 年以降過去最高となっている。
その一方で、SIer業界では有休消化率90%超えの企業も。高い水準です。
企業名 | 年次有休消化率 | |
---|---|---|
1位 | NTTデータ | 91.9% |
2位 | SCSK | 91.8% |
3位 | BIPROGY(旧ユニシス) | 84.7% |
4位 | 富士通 | 74.8% |
5位 | 日立製作所 | 72.9% |
一昔前、SIer業界はブラック業界と言われていましたが、ここ数年で働き方改革が進みました。
SIer業界は、有休消化率が平均より高い企業が多く、そういった企業を選ぶことで休みをとりながら働くことができます。
私も自由に有休を使って、リフレッシュしています!
dodaの調査によると、IT業界の平均年収は、全体ランキングの第4位。
総合商社に次いで高いです。
業種分類 | 平均年収 | ||
---|---|---|---|
全体 | 男性 | 女性 | |
金融 | 454万円 | 551万円 | 383万円 |
メーカー | 453万円 | 488万円 | 372万円 |
総合商社 | 446万円 | 496万円 | 366万円 |
IT/通信 | 436万円 | 465万円 | 383万円 |
建設/プラント/不動産 | 421万円 | 455万円 | 357万円 |
また、IT業界の中では、ITコンサルやSIerが高い結果になっています。
待遇面は担保されやすいと言えるでしょう。
ちなみに、下記で私たちの給与を大公開しています。
一般的に平均勤続年数は11.9年。
その一方で、大手SIerは概ね平均値を超えており、平均勤続年数が高いです。
企業名 | 平均勤続年数 | |
---|---|---|
1位 | BIPROGY(旧ユニシス) | 20.9年 |
2位 | 日立製作所 | 19.3年 |
3位 | 富士通 | 19.1年 |
4位 | 都築電気 | 19.0年 |
5位 | SCSK | 18.4年 |
上記で紹介したような観点で、長く働き続けることができる環境が整っています。
また、システム開発は世の中に確実に必要なロールなので、ビジネス環境や雇用の観点でも安定しています。
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ホワイト業界の営業職
まとめ
今回はホワイト業界の営業職についてまとめました。
ノルマや対人関係などが多い営業職は、無意識のうちにブラックな働き方になりがちな傾向にあります。
精神的・体力的に疲弊してしまっては元も子もないので、ホワイト業界で生き生きと働くことを検討してみませんか?
SIer業界をはじめとし、世の中にはホワイト業界があるので、自分に合った企業で働くことオススメします。
最後までお読みいただきありがとうございました。